臨床検査科

臨床検査科の紹介

臨床検査科 石川 恵美
臨床検査科  主任部長
石川 恵美

臨床検査科の理念
「迅速かつ正確な検査を通じて患者様の診療支援を行います。」

 

臨床検査とは・・・

 病気診断のため、治療効果判定や病気の状態を評価するために必要な検査のことです。
 患者様から採取された血液や尿、喀痰などの分析を行う検体検査と、心電図や超音波検査など、患者様のおからだから直接測定して得た情報を解析する生体検査の2つに大別されます。

臨床検査技師とは・・・

 病院などの医療機関において種々の臨床検査を行う技術者であり、厚生労働省が認める国家資格を取得した医療従事者です。
 臨床検査技師の中でも様々な専門分野があり、各学会が認定する認定技師制度があります。当検査科にも各分野の認定技師が在籍しています。
 臨床検査科は、臨床検査科部長として医師1名、臨床検査技師31名(正職員25名、会計年度任用職員6名)、採血看護師8名で構成されています。病理診断科、輸血管理室にも技師が配属されています。

業務内容

中央採血室

 検査に必要な血液を採取します。検査項目により採血管が異なるため、自動採血管準備システムで採血管を準備し採血を行います。検尿がある方には採尿コップをお渡しします。

2F臨床検査科 中央採血室前待合い
中央採血室内

【採血を受ける際の主な注意点】
 採血は通常、上腕の静脈(肘静脈)より行いますので、腕を出しやすい服装(袖口の緩やかなもの)で来院してください。検査内容によっては前日、当日の食事の内容など事前の注意が必要な場合がありますので、医師の指示に従ってください。

生化学検査

 生化学検査では、患者様から採取した血液や尿、穿刺液などを専用の分析装置で分析し、依頼項目の測定を行います。肝機能、腎機能、脂質、血糖値、感染症、腫瘍マーカーなど多くの検査結果を迅速に、かつ正確に提供できるよう努力しています。

生化学自動分析装置 Labospect 008・006
免疫・感染症分析装置 Alinity i
血中薬物濃度分析装置 Dimension EXL200
腫瘍マーカー分析装置 Cobas e602

【測定項目】

  • 肝機能検査:AST・ALT・総ビリルビンなど
  • 腎機能検査:BUN(尿素窒素)・クレアチニン・尿酸・尿蛋白など
  • 心機能検査:CK・LDH・NT-proBNPなど
  • 蛋白:総タンパク・アルブミン・CRPなど
  • 脂質:総コレステロール・HDLコレステロール・LDLコレステロール・TG(中性脂肪)など
  • 糖尿病検査:血糖・尿糖・ヘモグロビンA1cなど
  • 内分泌検査:TSH・FT3・FT4など
  • 腫瘍マーカー:CA19-9・CEA・AFP・PSA・CA15-3・CA125・SCC・シフラ・NSEなど
  • 血中薬物濃度:タクロリムス・エベロリムス・シクロスポリンなど
  • その他:KL-6・sIL-2Rなど

血液検査

 血液検査では、血液中の赤血球数や白血球数、血小板数などを測定したり、血球の形態や異常細胞の有無を顕微鏡下で観察します。また、血液の固まりやすさや出血傾向を調べる凝固検査も行っています。

多項目自動血球分析装置XN3100 
全自動凝固測定装置 CN6000

【主な検査内容】

  • 血算:
    血球の数や大きさなどを測定し、貧血、感染症の有無、出血傾向などを調べます。
    血球数の増減が治療効果や輸血効果の判定にも用いられます。
  • 血液像:
    血液の塗抹標本を作製し、白血球の分類、血球の形態観察、白血病や癌細胞等の異常細胞の有無を顕微鏡下にて観察します。
  • 骨髄検査:
    骨髄は血球を産生する臓器です。ここから骨髄液を採取し、骨髄の塗抹標本を作製します。顕微鏡下にて骨髄細胞の形態や異常細胞の有無などを観察します。
  • 凝固検査:
    血液が凝固しにくい出血性疾患や、逆に血栓ができやすい血栓性疾患を調べる検査です。抗血栓療法のためにワーファリン等を服用されている方のモニタリングやヘパリン療法の指標にも用いられます。
  • フローサイトメトリー:
    リンパ球サブセット解析(CD4、CD8、CD3、CD19)や、移植関連検査で、末梢血造血幹細胞CD34陽性細胞数の測定などを行います。

一般検査

 一般検査では、尿、便、体腔液などを専用機器で分析を行い、精査が必要な場合は顕微鏡にて観察します。様々な種類の検体から得られる所見を見逃さず、かつ迅速に検査結果を報告できるよう心がけています。

全自動尿検査システム

【主な検査内容】

  • 尿定性検査:
    尿中の蛋白や糖、潜血などの性状を調べます。
  • 尿沈渣検査:
    尿中の細胞などを観察し、腎・泌尿生殖系の病変の検索や治療効果判定を行います。
  • 妊娠反応検査:
    妊娠時に分泌されるホルモンを検知するキットを用いて検査します。感度が高いキットを採用しているため、早期に陽性がわかります。
  • 便潜血反応:
    便中に血液が混ざっていないか調べます。下部消化管出血などの発見ができます。
  • 髄液検査:
    髄液を穿刺して、中枢神経系の病態を調べます。
  • 穿刺液検査:
    胸水、腹水、心嚢液、関節液など、それぞれの体腔液が溜まった原因や病態を推定するための検査です。
  • その他:
    尿中薬物検査、CAPD排液検査、便虫卵検査、便中好酸球検査、気管支肺胞洗浄液検査、喀痰・便中好酸球検査など

微生物検査

 微生物検査では、感染症が疑われる患者様から採取した検体に起炎菌(炎症を起こしている原因菌)が存在しているかどうかを調べます。起炎菌を認めた場合、有効な抗菌薬を特定するため、追加の検査(薬剤感受性検査)を行います。

微生物同定感受性装置
質量分析装置

【主な検査内容】

  • 塗抹検査
  • 質量分析器を用いた迅速同定検査
  • 培養・同定検査
  • 薬剤感受性検査
  • 迅速検査(細菌・ウイルス抗原)
  • β-Dグルカン測定、エンドトキシン測定
  • 遺伝子増幅検査(PCR法)

【院内感染対策】

  • ICT活動
    毎週1回院内ラウンドに参加し、耐性菌検出状況や分離菌の感受性状況などの情報を院内に提供しています。
  • アンチバイオグラムの作成
    年1回、当院で検出された主な菌の薬剤感受性率を集計し、医師などに配布しています。

輸血管理室

 県立宮崎病院輸血管理室は、平成13年12月、輸血業務の一元化に伴い臨床検査科内に設置されました。主な業務は、血液製剤の管理、輸血検査、日本臓器移植ネットワーク宮崎県HLA検査センターとしての業務、輸血情報の提供等を行っています。輸血療法責任医師のもと、時間内は認定輸血検査技師を含む2名の臨床検査技師が常勤し、時間外は臨床検査科の職員が24時間体制で緊急輸血への対応をしています。

全自動輸血検査装置
  • 輸血関連検査
    ABO血液型、Rh血液型、不規則抗体検査、抗体同定検査、抗体価検査直接・関節抗グロブリン検査、交差適合試験など
  • 輸血用血液製剤の供給と保管管理
    赤十字血液センターとの連携、輸血管理システムによる管理
  • 自己血管理
    手術準備として採血された自己血を同種血と同様に管理しています。
  • アルブミン製剤の供給と保管管理
  • 組織適合検査
    HLAタイピング、リンパ球直接クロスマッチ

生理検査

 生理検査室では、技師が検査機器を使用し直接患者様を検査する生体検査を行っています。
 中央検査受付にて受付後、案内に従い生理検査室へお進みください。

  • 心電図検査
    不整脈や心筋の状態などを調べます。両手首、両足首、胸に直接電極を取り付け、心臓から発生する微弱な電気信号を記録します。着脱の簡単なお洋服でお越しください。検査時間は約5分です。
  • マスター負荷心電図検査
    運動により引き起こされる狭心症や不整脈の有無を調べます。2段の階段を昇降運動し心臓に負荷をかけ、心電図の変化をみます。検査時間は約15分(運動時間は3~5分)です。
  • トレッドミル検査(要予約)
    医師立ち会いのもとで運動負荷をかけ心電図の変化を調べます。心電図電極と血圧計を装着した状態で、動くベルトの上を歩行し、徐々にベルトの速度と傾斜を上げて心臓に負荷をかけます。負荷前~負荷中~負荷後の心電図と血圧を記録します。検査時間は約40分(運動時間は10~15分)です。
  • ホルター心電図検査(要予約)
    携帯型心電計で心電図を長時間記録し、不整脈の有無や心電図変化を調べます。心電計の装着(1日目)と取り外し(2日目)があるため、二日連続で来院していただく必要があります。
    また、解析の参考としますので検査中の行動や症状を記録していただきます。機械装着中は、入浴やシャワーはできません。機器の装着にかかる時間は約15分です。

  • 肺機能検査(精密検査は要予約)
    肺の容量や機能を調べます。口でマウスピースをくわえ、鼻はノーズクリップで閉じます。
    技師の声かけに合わせて、口で吸ったり吐いたりしていただきます。患者様のご協力が必要です。検査時間は約10分、精密検査の場合は約30分です。
  • 血圧脈波検査
    動脈の狭窄や閉塞の有無、動脈硬化の程度を調べます両上腕と両足首にカフを巻き、両手首に心電図用電極、胸部に心音図用電極を装着し、両腕・両足の血圧を測定します。足首の血圧測定は少し痛みを感じる場合があります。また、人工透析をされている方は、お申し出ください。検査時間は約10分です。
  • 脳波検査(要予約)
    脳から発生する微弱な電気信号を波形として記録し、てんかんの診断や治療効果、脳障害なを評価する検査です。ペーストを使って頭皮に小さい皿状の電極を装着します。目を閉じ、安静にした状態で測定します。必要に応じて、開眼や深呼吸をお願いしたり、光刺激を行ったりすることがあります。検査時間は約1時間です。
  • 尿素呼気試験
    ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染の有無を調べる検査です。空腹時に実施する検査のため、食事は8時間前まで、飲水は2時間前までを厳守してください。検査時間は約25分です。
  • 【超音波検査】(要予約)
    検査部位にエコーゼリーを塗布し、プローベを直接肌に当てて、検査します。検査中に体の向きを変えていただいたり、息止めをお願いしたりすることがあります。臨床検査科では心臓、頚動脈、腹部超音波検査を行っています。検査時間は約30分です。
  • 【睡眠ポリグラフィー検査】
    睡眠時無呼吸症候群の原因や程度を調べたり、治療方針を決めたりするための精密検査です。
    入院していただいて睡眠の状態、呼吸の状態、いびきの状態、体の酸素の状態などを調べます。検査の際、複数の検査センサーを頭、顔、体につけます。

認定資格(令和2年4月現在)

  • 認定血液検査技師 3名
  • 骨髄検査技師 2名
  • 認定輸血検査技師 2名
  • 認定臨床微生物検査技師 1名
  • 感染制御認定検査技師 1名
  • 超音波検査士(循環器、消化器、血管) 8名
  • 血管診療技師 2名
  • 細胞検査士 5名
  • 国際細胞検査士 1名

学会活動

  • 日本臨床衛生検査技師会
  • 宮崎県臨床検査技師会
  • 日本検査血液学会
  • 日本臨床微生物学会
  • 日本感染症学会
  • 日本輸血・細胞治療学会
  • 日本超音波医学会
  • 日本超音波検査学会
  • 日本臨床細胞学会
  • 細胞検査士会
  • 国際細胞学会
  • 日本臨床細胞学会九州連合会
診療受付時間
  • 新患8:20~11:00
  • 再診8:20~11:00

※予約制初診の方は紹介状・予約票をご持参ください。

病棟面会時間
  • 一般病棟15:00~19:00
  • NICU15:00〜18:00
ご意見・お問い合わせ

疾患に関するお問い合わせにつきましては、お答え致しかねますのでご了承ください。

FAX. 0985-28-1881