宮崎県立宮崎病院 呼吸器内科では、下記の多施設共同観察研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を承りますようお願い申し上げます。
研究課題名
びまん性肺疾患に対する処置用気管支鏡のチャンネルを通じた極細径クライオ検体の直接回収法の安全性,有効性に関する前向き多施設共同観察研究
1. 研究の概要
びまん性肺疾患は両側肺にびまん性に様々な異常陰影が散布する疾患です。原因となる疾患は感染症や膠原病、腫瘍性など多岐に渡り、原因を精査する上で肺の組織生検が必要になることがあります。肺病変の診断には、気管支鏡を用いて気管支鏡の管腔 (操作チャンネルといいます)から病変に向かって鉗子(かんし)(組織を採取するための生検器具) をのばして病変の一部を採ってきて調べる方法がよく用いられています。
しかし、気管支鏡を用いた鉗子生検を行っても、必ず診断ができるわけではなく、よりいっそう正確な気管支鏡検査方法が求められています。近年、気管支鏡を用いて、肺の組織を冷凍凝固し組織採取をおこなう生検方法 (クライオ生検) が開発され、保険診療での使用が可能になりました。クライオ生検には、二酸化炭素を用いて先端を一瞬で-40℃程度まで冷却することができる細い生検器具 (クライオプローブ) を用います。このクライオプローブを気管支鏡の操作チャンネルに通して、肺の中の病変がある場所にすすめ,肺組織を凍結させ、クライオプローブに凍結付着した組織を採取します。クライオ生検で得られる肺組織は,鉗子生検に比べ、大きく、良質であることがわかっており、鉗子生検で診断が難しい肺病変の診断ができるとされ,非癌の病変に対しても広くもちいられるようになってきました。従来の生検方法である鉗子などの生検器具は、気管支鏡の操作チャンネルを通じて出し入れします。一方、クライオ生検には、操作チャンネルを通過できないような大きな検体を採取する目的で、1 回の生検ごとに気管支鏡ごとクライオプローブと凍結検体を気管から取り出す方法 (たとえば3 つのクライオ生検検体を採取するには、気管支鏡を3 回気管・口から出し入れします) と、気管支鏡の出し入れをせず、とても細いクライオプローブを用いることで,凍結付着した検体を操作チャンネルから直接取り出す方法があります。操作チャンネルからクライオプローブに凍結付着した組織を取り出す場合、大きな検体を採取するには最も細いクライオプローブ (極細径クライオプローブ) と処置用気管支鏡を組合せて使用することが有用であると考えられ,特に肺癌を疑う病気に対して我が国からも研究成果が発表されています。
私たちはこの臨床研究で,胸部異常陰影(悪性腫瘍を積極的に疑わない)に対する、このクライオ生検法の安全性と有効性に関する情報収集や,診断にどの程度役立つかを調べることを目的としています。
2.目的
胸部異常陰影(悪性腫瘍を積極的に疑わない)に対して、通常診療としてクライオ生検を行った症例について検査結果や経過について情報を収集し、安全性や診断に関連する因子、その有用性を確認し日常診療に生かしたいと思います。
3.対象者
当院にて2028年3月までに胸部異常陰影(悪性腫瘍を積極的に疑わない)に対してクライオ生検が行われた症例が対象です。(症例登録状況によっては集積期間を変更する場合があります)
4.方法
対象となる方のカルテ情報から年齢、性別、基礎疾患、検査内容、診断の有無、検査による合併症、診断結果、予後などの情報を利用させて頂き、情報の解析を行います。
5.個人情報の保護・外部への試料・情報の提供
データについては病歴、年齢、性別および血液・生理・画像検査データを取り扱い、共同研究機関に提供しますが、対象となる方の個人を同定できる情報は一切使用しません。
6.費用負担
この研究を行うあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。
7.利益及び不利益
この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。
8.研究成果の公表
この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表する場合があります。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。
9.参加拒否したい場合の連絡先
この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。また、参加拒否をしたい場合は2030年3月までに申し出てください。
10.疑問や質問があった場合の連絡先
この研究に関して疑問や質問があった場合は下記連絡先へ遠慮無く連絡をお願いいたします。
連絡先
宮崎県立宮崎病院 呼吸器内科 椎葉 律哉
0985-24-4181 (代表)

