宮崎県立宮崎病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科では下記の臨床研修を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力賜りますようお願い申し上げます。
研究課題名
上咽頭癌照射後再発への頭頸部アルミノックス治療に関する多機関共同観察研究
研究の概要
この臨床研究は、上咽頭がんに対して放射線治療を行った後に再発または遺残と診断され光免疫療法が行われた患者さんおよび光免疫療法を行う予定の患者さんを対象 に行われます。上咽頭がんは手術で取り除くことが難しい状態です。このような状態の上咽頭がんは治癒が困難であり、放射線の再照射や延命効果を期待した薬物療法が行われています。しかし、薬物療法の効果は充分なものではなく、より効果の高い治療を開発するために、私たちを含めて世界中で新しい治療を考案して臨床研究を行ってきました。日本では光免疫療法が2021年1月から保険診療となりました。
研究の目的
上咽頭がんの放射線治療後再発・遺残に対する治療法としては、現在、放射線の再照射や抗がん剤の治療が行われています。放射線治療は治る可能性があるものの重篤な有害事象が一定の率で起こることが報告されています。抗がん剤による治療で上咽頭がんの再発・遺残が治る可能性は低いです。一方、最近は光免疫療法が保険診療として行われ、各施設の症例報告では比較的良い効果が報告されています。上咽頭がんに対する光免疫療法の効果と安全性を調べるため国内の多施設でこの臨床研究を計画しました。
対象者
2021年1月~2026年3月に宮崎県立宮崎病院で上咽頭癌に対して光免疫療法(頭頸部アルミノックス治療)を受けられた方が対象となります。
研究の方法
研究対象者の診療録から診療情報(性別、年齢、既往歴、家族歴、病名、組織型、病期、病変部位、診察所見、光免疫療法の手術方法、治療効果などの治療経過、CT やMRI、内視鏡などの診断画像等)を抽出し、解析を行います。また、通常の診療のために採取した病理組織標本の余剰分を解析し、がんにおける免疫組織化学を用いたタンパク質発現などの解析が行われます。
費用負担
この研究を行うにあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。
利益および不利益
この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。
個人情報の保護
研究にあたっては、対象となる方の個人を同定できる情報は一切使用しません。
研究成果の公表
この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。
参加拒否したい場合の連絡先
この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮なく申し出てください。また、参加拒否をしたい場合は2026年3月31日までに申し出てください。
疑問や質問のあった場合の連絡先
この研究に関して疑問や質問があった場合は下記連絡先へ遠慮無く連絡をお願い致します。
連絡先
宮崎県立宮崎病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科医長奥田匠0985-24-4181(代表)