県立宮崎病院は、令和3年10月に開設100周年を迎えることとなりました。
大正10年10月に病床数100床で発足し、第二次世界大戦の終戦時には30床からの復興となりましたが、戦後の復興に伴う経済成長とともに、昭和23年には344床、昭和33年に550床と規模を拡大し、昭和60年には、現在の病院に移転し、650床の総合病院として開院して今日に至っております。 これもひとえに先人の努力と宮崎県民の皆様のご支援によるものと、心より感謝申し上げます。
現病院の開設時は、本県の中核病院として、急性期医療から慢性期医療まで施療する時代でありましたが、その後、医療の効率化や役割分担が急速に進み、主に急性期病院の役割を果たす病院へと変遷を重ね、今日では、占床率より在院日数や看護密度の高さが重視される時代となり、令和4年1月に開院する新たな病院は、490床の高度医療や救急医療、がん治療など、全県レベルの高度急性期医療を担う中核病院として期待されているところであります。
時代とともに、県民の皆様が求める医療も変わっていくことは当然のことではありますが、我々の基本理念であります「地域とともに歩み、良質で高度な医療を提供する、患者さん中心の病院を目指す」という覚悟は、時代が変わろうともいささかも揺るぎないものであり、100周年を迎えるに当たり、職員一同、新病院移転を契機にして、気持ちを新たに、さらなる飛躍を目指す所存であります。
これからも、県立宮崎病院への県民の皆様のご支援・ご指導のほど、よろしくお願いいたします。
令和3年10月1日 県立宮崎病院 院長 嶋本 富博
(写真は1983年7月当時)
